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退屈は嫌いか?

おい学生‼ 本を読め‼ いやならブログでもいい‼ 興味がないではなく知らない分野を探せ

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https://www.univcoop.or.jp/press/life/report.html

これは大学生に向けた意識調査のアンケート結果である。過半数が読書の時間が0時間となっている。

 

なんじゃこりゃ⁉

 

「最近の子は本を読まない」なんて、よく言われる。「これはスマホのいじりすぎだ‼」 と唱える大人がいる。

違う。スマホも確かに一因は占めている。例えば、流行のタピオカや観光地で写真を撮ってInstagramやTwitterにアップして ”いいね” が欲しくて働く。これは平成後期以前の大学生にはないお金の使い方だし、スマホが時間を割いている理由になる。

www.nodanoda.net

 

でも違う。大学生、および高校生が読書をしないのは2点だ。

欲しいものの傾向が高価なものになっている。ということ、そして読まないのではなく必要としていない。という2点に限る。

日本という国のブランド志向は最近の中高大学生にも大きく刺さっている。さらにインターネットの登場で地方の学生もお店に行かずに、手が出せてしまうのだ。

高い服、高い鞄、高い時計、フルサイズのカメラ、海外旅行、、、、親の脛をかじれる学生ならばよいが、バイトで稼ごうとするならば日給一万でも10日働かないと買えないものを平気で持っていたりするわけだ。誰かひとりが持てば羨望の眼差しが飛び交い、それがSNSを主軸に拡散され、欲望が平均化されていく。

ひと昔の大学生もその傾向はあったかもしれないが、それらは一部の狭いコミュニティにおいて発生したものに過ぎない。学生の親世代が学生だったころと比べれば、今の物価は非常に高いし、これからも上がることが予想される。学生は時間があるように見えて、その有限な暇を稼ぐ時間に割き、稼いだ収入で暇をつぶしているのだ。遊びも一筋縄ではないことが見て取れる。

 

二つ目の必要としていないのは、単に需要の問題だ。読むのがめんどくさいとか、そこにお金を使いたくないとかそういうことではない。大多数のスピード感が求められる傾向において、小説はネット小説やハッキリ見える漫画に関心を割かれ、実用書はYoutubeを見れば賢い人たちの話や対策が違法アップロードされていたり、公式で載っていたりする。自己啓発や心配事の解決は本ではなく、サーチバーに悩みを入れてスッキリしてしまうのだ。

新聞が売れずにスマートニュースがみられるようになり、ジャンプの発行部数が伸び悩んだり、本を大学生が読まないのは、深く狭くではなく、広く浅く安くという3大若年層欲求が働き続けているからだ。(もちろんすべての学生がそうとはいえないが)

 

目次

 

 

 

 

なぜ大人は本を推すのか

そもそもこの記事を中高大学生が読むかどうかも怪しいが、私はこの広いネットの世界で、この疑問に叫びながら回答していきたい。

本は端的に行って ”経験” になるし、それはある時には ”体験” になっていることもある。それぞれ人間に与えられた一日24時間という時間の中で、本というものは非常に濃密な情報を短時間で得ることができる。それらは見た瞬間に”知識”だけで終わってしまうInstagramのストーリーやネットのニュース記事と同じだ。

ある事件がどこどこで起こった、という情報が知ることができれば既に満足なのでフリックして次のニュースを見る。本や新聞ではそれらに加えて、「なぜ起こったのか?」や「今までの判例や容疑者の傾向」などなど掘り下げて書かれている。そして何より箇条書き的に書かれるよりも、一連の流れとして脳に入ってきやすいのだ。

それらは経験となって、ほかの場所でも生きてくる。何か解決しなきゃいけない問題があったときや、想像力を問われる場において、本を書くような頭の良い人の思考回路をなぞることができてしまうのだ。

ハッキリ言えば文系の大学講義は本読んだほうが良いとホリエモンが言いました。文系大学の講義を聞けば、いわんとすることはわかると思います。それは時に15×90分の講義が200ページの本で得られる経験と一緒だったりするわけです。

あらら非効率的だね

そういうことです。本を押し薦める人は本で得られる情報の質の良さ、そして賢人の思考回路を知ることができるからです。最近でも後者の方の需要は学生にもあると思っていて、いわゆる「堀江貴文」「落合陽一」「ひろゆき」「西野亮廣」などは若者にも人気があります。消極的とも言われている学生世代も一定数は、向上心や野望みたいなものがあるのかもしれませんね。

 

私の中では、上記に挙げた2つは最もですか、本を読む最大のポイントは、興味の視野が広がる ということが大きいと思います。興味のある分野(例えば心理学とか日本史とか)の本、または雑誌を読めば興味ある分野の情報が増えて新しい視点が手に入ります。もっと強いのは、興味がないと思っていた分野やよく知らない世界を本を通すことで大きく開けていくのです。

100聞は1見にしかず?   あなたの周りの人間が本屋の本棚より多様ならば結構です。でもそんなことってありますか? 

 

下に挙げた本は、どれもジャンルは違えど、読めば興味がないと思っていた分野を魅力的に感じたり、意外な面を見ることができたり、シンプルに自分の思考が多様化します。気になったら手にとって見てください。多分図書館に全部あります。

 

映画監督への道: 40人が語る監督になるための発想と技法

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サラリーマン2.0 週末だけで世界一周

サラリーマン2.0 週末だけで世界一周

 

 

ラーメンと愛国 (講談社現代新書)

ラーメンと愛国 (講談社現代新書)

 

 

セックスボランティア (新潮文庫)

セックスボランティア (新潮文庫)

 

 




 

 

別に本じゃなくなって良い

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ここまでなぜ本を推すのか? について書きましたが、別に本に固執する必要はありません。ただ一つ弱点としては

インターネットではどうしても”見たいものだけを見る”という特性が強いので偏りがちになります。

テレビは”誰にでも理解できる”という大前提のもと作られていることが多いので、深い話を仕掛ける前に次の話題に行ってしまいがちです。

 

自分の興味関心や知見が広がるのであれば、それこそはてなブログやNOTE、AbemaTVなんかでも手に入れることもできます。ただ、書き手や造り手の技量に委ねられてしまうので当たりを引ける数は本の方が高いということだけ言い切ります。

ここでいう"当たり"というのは、消費した時間に対してえられる経験値の量の事です、

 

あなたが知らないだけで、もし知っていれば人生が豊かになるかもしれない情報がインターネットの海の中にはあるのです。NOTEやブログのような一般人が書いたものでも、自分の視野の外側を見つけるには、逆に入りやすかったりします。

例えば最近だと

 

note.mu

 

これを読んで、カメラを買って一年前とは全く違う生活をしている人を私は知っています。この方のNOTEは非常に長いですが、写真という特性もあってみていて飽きませんし、何より文章力が優れているのでカメラへの愛にストーリー性があります。

インターネットではこういった文章が無料で読めたり、共有できる強みはある者の、こういった優れた投稿者に出会うのは非常に難しいですし、どうしても視野の外側のことは、そもそもサーチバーに入れて検索しません。

 

友達や恋人が、自分の知らない世界の話、例えば ”ブラックミュージックの奥深さ” について語ったり ”自転車のツーリングが楽しい” とか ”どのプリが一番盛れるか” でもよいです。自分知らない世界のことについて話してくれることがあるかもしれません。そういったときに、会話の中で得られた知らない視野にブログや本で見る同じようなことを別の角度から照らしている人を見つけてしまうと、自分の中で「面白い」となるのを感じると思います。

そういった面白い話を、今度は別の人に話していきましょう。そうすることで、近い人間の世間話だけで終わっていた会話が、とたんに開けた知の共有スペースに代わることすらあるかもしれません。知らないことや決めつけで触れないことは非常に損です。

もしかしたら今じゃないとできないことや、後でそれを知ったときに今やっておくべきだったと後悔するかもしれません。情報はお金になりますし、人生を豊かにします。

 

広い視野を手に入れましょう。図書館は様々な人間の人生でいっぱいなのです。

 

 

 

 

本をよく読む人は話が面白く建設的

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ここでいう面白いは腹を抱えて笑う面白いではなくて、話がほかの人と違うアプローチをしていて興味深いということです。もっと端的にいうと個性的です。

先ほど挙げたデータのもとである大学生の中でも本を読むのが好きな人はいます。

例えば恋愛小説ならではの言い回しを好む人がいます。

「星の王子様」などの世界の代表作を網羅しようとする人がいます。

論文を読むのが好きで、自分の所属する分野の論文を毎日読んでいる人がいます。

 

本を読んでいる人は、どこか話が面白いですし、筋道を立てて話すので非常に分かりやすいです。別に実用書でなくとも、小説でも小説でしか得られない体験もあります。

小説を嫌う人間は、日本語独特の面白さに出会えていない人でしょう。あなたの見た光景一つとっても、行動一つとっても、それらをどのように解釈して、どのような文字で、またどのような順序で文字として伝えるかは百花繚乱です。

官能小説なんかは特異的にで、上手な作者ですと、言い回しのセンスが光り続けていて非常に面白いです。

 

そんな ”言葉遊び” みたいな面も含めて、本を読むことの楽しさを知らないのは勿体ないという人はエゴなんでしょうが、私もその一人なのかもしれません。