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退屈は嫌いか?

RDR2 オンラインは本当にクソゲー ロックスターはオンライン作りの才能がない

RDO『レッドデットオンライン』が、βテストを開始しておよそ3ヶ月が経ったが、我々はそろそろ決断を下さねばならない。これは見事な失敗であり、GTAオンラインで味をしめたロックスターも困っていることだろう。ちなみに私はロックスターが大好きです。

しかし、盲信的に好きなわけではなく彼らの得意とする分野と不利とする分野を分けたいだけです。

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大作RDR2の世界観はそのままにオンラインプレイを可能とした今作

 

 

オフラインはほぼ満点、オンラインは不満が満載

RDR2自体はあのロックスターが他社の追随を許さない開発費と期間と広告費をかけて発売されただけあって、世界で数々の賞を受賞するほどのゲームとなった。

勿論、私も不満はあれどゲームの一つの答え、そして古典的なゲーム性として高く評価されるべきだと思うし、特にストーリーに関しては近年遊んだ全ゲームの中でも一番良いと思っている。

魅力的な登場人物に実写に肉薄するグラフィックとフィジック、癖の強いゲームデザインなどなど、非常にパンチの効いた挑戦的な作品だったと思う。

 

 

とはいえその約1ヶ月後に始まったオンラインはどうだろう。こいつは見事な失敗作だと言っていい。私は発売日に買って遊んでいるので早速友人と荒野を徘徊しストーリーを進めていった。

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ベータテストにも関わらず、細かなキャラクリができてワクワクした

最初の3時間はスゲースゲーの連続だった。オンラインにまるでMMOのようなストーリーがあるのは新鮮だったし、オフラインと同じ様に狩りや街でお酒を飲むことができた。移動する先で、どれだけオフラインの遊びを再現できているかを探していたのだ。

 

ふとした景色はとても美しいし、PK可能な世界でありながらも挨拶をしてくるプレーヤーに会釈したり、自警団を組んで一緒にミッションをしたりして楽しんだ。

 

だが、しばらく遊んでいて気づくだろう『お金が貯まらなすぎる』ということに。そして、それらが『プレーヤーレベルに依存してしまう』ということも手痛い。このオンラインは、MMOの様なマゾいプレイをして、お金をまるで現実の様に作業で貯めていかなくてはならない。

強い武器や見た目を変えるコスチュームもとても金額が高く、貯めるのにかなりの根性が必要だし、それらも必要レベルに達しているかどうかが重要で、達していなければ経験値を稼いで装備できる様にしなくてはいけない。その作業も勿論かなりの時間を要するし、親しい人とボイチャをつないでやっていても楽しくはない。

 

テレビゲームを遊ぶ上でプレイヤーが続けて遊んでしまう要因には大きく3つの区分があることはご存知だろうか?

 

 

ゲームを進めたくなる3大インセンティブ

 

①自分の技術向上や戦略の改善を実感するとき

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FPSや格ゲー、音ゲーが分かりやすい

アクションゲームの場合は、自分のボタン操作が失敗を繰り返して上達していくのを感じるだろうし、シミュレーションゲームでも自分で試行錯誤して、相手を攻略できれば自分で解決した!! という感覚を覚える。

技能や知識を上達させ、そこに競技性を持たせたものが昨今のe-sportsと呼ばれる形態である。スポーツの様に、練習して上手になっていくことに人は楽しさや続けて遊ぼうと思えるのだ。

このゲーム性は開発者も場所と道具さえ用意してしまえば、あとはプレイヤーがどう遊ぶかは自由なので、必要なのは継続的に遊べる管理と調整だけだ。最効率プレイなども流行り、実況受けしやすい。

 

わかりやすい例:DARK SOUL / Call of Dutyマルチプレイ / スーパーマリオブラザーズ / 信長の野望 / 大乱闘スマッシュブラザーズ など

 

 

②物語的な継続性

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RPGなどにも多いが、オフラインゲームに重視されやすい

ある意味、映画やドラマでも再現できるが、そこにゲーム性が少しずつ加わることでアクセントを生んでいる。よく神ゲー神ゲーと言われたりするゲームにはこの物語というのは鍵になっている。

このゲームに特化したジャンルを挙げるならノベルゲームが一番だろう。物語の続きが気になるからプレーヤーはゲームを進めてしまう。RPGも続けている原因は、そのストーリーが無ければ無為な作業と化してしまう。

ただし、良くも悪くも開発者準拠であり、開発費やかけた時間で演出や長さに差が出る上、脚本が死んでいればそれも見事な無駄な時間となってしまう。プレーヤーの予想を良い意味で裏切れば裏切るほど、評価が上がっていく。

 

わかりやすい例:ドラゴンクエスト/ ファイナルファンタジー/ DETROIT become human / ひぐらしのなく頃に/ UNDERTALE

 

 

 

③自己顕示欲求や完全主義を満たしたい

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MMOなどが良い例、ソシャゲなどもそうだ

レアな武器や装備、シークレットモードや高難易度のクリア報酬などのやり込み要素は勿論のこと、オンラインで友達や不特定多数に『自分はこんなにレアなものを持っている』と誇示したり『こんなに強い』という象徴を見せたくなる心理を利用します。また、とてつもなく強い装備で敵を粉砕した時に、さらに高いレアリティを求めてしまうのが人間の性です。

最近だとトロフィー機能などはゲームメーカーが用意した続けたくなる要因の一つですね。好きな人はトロフィーがあるかないかでとてもモチベーションが違うと言います。

 

 わかりやすい例:FFXIV / シャドウバーツ/ LINEツムツム / ディアブロ / ディスガイア/メイプルストーリー

 

 

 

 

あれ?  RDOにはどれも当てはまらない???

と思いませんか? そう、レッドデッドオンラインにはそもそも、続けたくなる要素がどれも薄いのです。

 

①→オートエイムのため、上達ということはほぼない。一応ヘッドショットという概念があるがプレイヤーごとの差は微々たるもの。戦略性はなく作業が平坦に続いていく。

 

②→一応用意されているが、ベータのため非常に短い。お金稼ぎのために何度もやる人にとってはイベントが中だるみし苦痛。

 

③→レアリティの高い装備はお金で解決。基本的に強武器は決まっており皆同じような装備になる。衣類も何を着ていようと見知らぬ人にいきなり頭を打ち抜かれるので萎える。

 

 

これでは遊んでいくうちに次第に不毛な感覚を覚えていくでしょう。言うなれば『イベントの少ないモッサリとした動物の森』である。住民からお願いされるのではなく能動的に狩りや草を刈って売ったり、たぬきち並みの稼ぎの少ない生活で服を買ったりしてのんびり気ままな西部開拓時代を生きるわけです。

動物たちから褒められたり交流するイベントない代わりに、特にメリットもなく他の住民から頭をブチ抜かれたり、ルールを設けて殺し合いをして楽しみますがそれも草を刈るような作業です。ハラハラドキドキしたりワクワクすることがありません。でも良いんです。スローライフなんだから!!

 

 

ロックスターはオンラインのセンスがないと思う

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2013年から味を占めすぎたのかも

ロックスターはオンライン作りのノウハウが他社よりもないと思っている。彼らはオフラインの作り方、オープンワールドの作り方に関しては世界トップレベルだが、オンラインの作り方は中韓を見習って欲しいほどの出来栄えだ。

GTAオンラインも僕個人としては楽しめなかった。正確にいうと序盤は楽しめたのだが…日本国内でもタイトルの知名度はあるので一定の人間はやっていた。

 

しかし作り方としては③を主流とした継続的なアップデートによる。レア武器や強い車両の追加だった。確かに上手い人エイムがとても早く、何よりもGTAという世界観でPKをするのは別に自然なのかもしれない。開始すぐからそういったはちゃめちゃなゲームになっていたGTAVが未だ売れ続けるのは、このGTAオンラインの恩恵があると思う。

 

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題材が現代だと増やす項目が多い

題材が現代だったので、車両と一口に言っても、戦闘機や戦車などの軍事車両やスーパーカーやスポーツカーなどの高級車、ボートやヨットなどがあったが、RDOには馬と馬車しか基本的に乗るものがない。

武器も現代の方が豊富だし、銃もパーツによる組み合わせもある。RDOはパーツはあれどカスタマイズの幅は広くないし、塗装が細かいくらいだろう。服も現代の方が種類に富んでいるし、アップデートできる物量が多ければ、それだけ様々なゲームスタイル(空中でのドッグファイトや体当たりロードレースなど)があるし、飽きさせない要素がたくさんあったと思う。RDOにはそれも難しい。何より馬と馬車のレースに至ってはベータテストの今ですら過疎である。

 

そのGTAオンラインも最近では、インフレがすごくデロリアンよろしくな空飛ぶ車や、SFチックな銃の追加などネタ切れ感が否めない。彼らは元にあった世界観を変えてでも、新しい要素を追加してユーザーを離れないようにするのだ。

 

もはや、セインツロウよりバカゲー感が増しているが、これが好きな人は好きなのだろうか? 個人的にはそんな世界観を壊すくらいなら次期新作に早く移行してもらいたいものだが…

 

 

 

RDR2が未だに海外のチャートに上がっているのはきっとオフラインが優秀だからだろう。オンラインはとてもじゃないが将来性が薄いと言っていい。しかし、あくまで現状でありロックスターもこの状況は十分にわかっているはずだ。彼らの今後の対応によってはオンラインが活発で楽しいものになる可能はゼロではないが、彼らはオンラインを楽しくするノウハウを知らない。

GTA6(仮)ではより活発化するようなシステム(例えばオートエイムを辞めるとか)にしないと、GTAオンラインの二番煎じとなってしまうだろう。