Googleとアップルがゲーム市場参入? 先行き不安な今後のカギは「○○」にかかっている!!
ps5や新型スイッチのうわさが絶えない昨今において、まだまだゲーム市場というのは日本企業が強いことを実感させられる。
そんな中、3月はアメリカの大手二社のゲーム市場参入が話題を大きく持って行った。
アップルの「Apple Arcade」とGoogleの「Stadia」である。まずはこの2つのサービスを簡単に、おさらいしとこう。
アップル「Apple Arcade」
一定の金額さえ払えば、アップルの厳選したApp Storeにある有料ゲームが遊び放題になるサービス。玉石混合になってしまっているAppStoreのゲームアプリを見つけやすくするだけでなく、apple自体もデペロッパーにいくつかの助成金を出すそうで、より質の高いゲームへの開発援助も行うようだ。
- 今のところ料金は未発表
- 提供開始時期は2019年秋
- 1プランで最大6人までシェア可能(アップルミュージックと同じ)
- 配信はオフラインでも遊べるダウンロード型をとる
グーグル「Stadia」
完全オフラインで遊べるApple Arcadeとは打って変わって、Googleはオンライン環境でストリーミングする形式をとった。ウェブブラウザのChromeが使えさえすれば、それがPCであろうとスマホであろうと、まるでYouTubeで動画を見るような感覚であなたはゲームを遊ぶことができます。動画配信との連携と共有に力を入れており、PS4のシェアプレイが強化されたような印象を受けた。
- 料金携帯は未発表、定額制なのかレンタル形式なのかも不明
- サービス開始は2019年の後半以降
- 北米を中心としてサービス開始を予定している
- 高性能で高精細なゲームプレイが可能、4Kにも対応している
STADIAについては記事も書いている
二つのサービスは似ているようで似ていない
これら二つの会社は、似たようなサービスを似たような時期にはっぴょうして、開始することを約束したように見えるのであれば、あなたの目は節穴かもしれない。
確かに、こうして画像を並べてみると、非常に似通っている。どちらも旧来的なゲーム機の本体を購入してテレビと並べて使うものではない。ゲーム機本体は買わずに遊ぶことができるサービスの一種だ。そして、どちらも遊び放題ということをプッシュしている。これぞまさPSNOWの再来である。
しかし提供するコンテンツは、前者はアプリを中心としたゲームサービスなのに対して、後者はPS4やSwitchのユーザーを奪いに来たサービスだ。当然、前者のほうが定額制ならば料金は安くなって然るべきだし、オフラインで遊べる分前者のほうが、場所や環境関係なしに多くの人が楽しめる。
実はこのサービス、攻めているのはGoogleであり、アップルはある意味一歩引いたような保守的なサービスにとどまっていることに気づく。ゲームのストリーミングサービスといえば、SONYもPS NOWなどで参入済みで、マイクロソフトも「Project xCloud」などを去年の夏に発表、形は異なるものの任天堂もスイッチでクラウドサービスを使ったタイトルの提供(バイオハザード7などが有名)を採用している。
すでに手は尽くされたようにも見えるが、今回Googleはそんな市場に自分たちなりのメスを入れてきたという印象を受ける。特にYoutubeを使ったゲーム配信と連動させるというのは非常に強いインパクトがある。
一方でアップルはあくまで自社の大きな収益源となっているAppStoreをゲームに特化した新サービスで提供。ユーザーだけでなく、インディーのデペロッパーにも応援するというのが実にアップルらしいアプローチとも言える。タイトル数と価格次第では、まぁまぁのサービスになるだろう。
ゲームとストリーミングの相性の悪さ
上記の記事でも書いているが、ゲームとストリーミングサービスの相性は、現代においては早すぎると言える。現在主流である映画を中心とした動画や、音楽とは、通信にかかるデータ量もコストも性質も全く違うからだ。
特にストリーミングのみに拘っていたGoogleのSTADIAは来たる5G通信を見据えてのサービスであろうが、そんな通信環境はほぼ用意できないと思っていい。
現状のインターネット環境ではテレビに繋いで普段遊んでいるPS4と同じような環境を1秒でスマホで再現できるSTADIAのフルパワーを享受できない。例え通信環境の良い場所で5G通信が使えたとして外出時に、アサシンクリードなんてやろうものなら、膨大な量のデータ通信を持っていかれる上に、電池の消費は凄まじいだろう。
明らかにやろうとしていることに、テクノロジーやインフラが追いついていないのだ。
それにアップルにもGoogleにも言えることだが、ゲーム性が高くなればなるほど、物理キーが必要になってくる。すなわちコントローラーだ。ストリーミングという手軽さがウリのサービスにおいてコントローラーを持ち歩くというのはいささか不格好ではないか?これは今後も大きな課題になってくると思う。そういう意味では、任天堂のスイッチが一つの答えを出したようにも思える。
今後のカギはコレだ
ずばり言うと価格です
2つの発表はほぼ同時期に配信されることが、確定していますが、サービス自体の価格については今回見送られています。
配信方法についても、アプリやゲームごとに期限を設けたレンタル形式を取るのか、予め用意されたタイトルを遊び放題になるのかも不明です。
正直、どんなに魅力的なサービスであろうとも、ゲームのストリーミングは毎度価格設定で失敗しています。よほどのヘビーゲーマーでもない限りお得感の薄い内容になってしまうからです。
このように盛り上げている人も世間にはいますが、正直価格次第でいくらでも化けると思っています。
ただ動画内で挙げられているほど、今のところはPS5キラーにはなっていないと私は思います。
最近の類似したサービスから見た予想を2つのサービスで挙げます。
STADIA
妥当 月額2000円前後で遊び放題→PSNOWは2,315円+税
攻め 月額1000円前後で遊び放題→映画のストリーミングと同価格だとインパクト大
レンタルでの1タイトルはバラバラになると予想、一週間よりも24時間利用券とかのほうが嬉しい。500円位で遊べるなら借りてしまうかもしれない。
Apple Arcade
妥当 月額1300円で遊び放題→Apple Musicより高くする予想が多い
攻め 月額700円で遊び放題→700円で遊び放題ならお得感は結構ある
アプリなのでレンタルというよりは遊び放題のほうが嬉しい。評価の高い名作を空いた年末年始などで一気に遊べてしまうのは結構楽しそう。流石にドラクエやFFなどの大型
タイトルは利権関係で厳しいかな…
ゲーム市場過渡期に消費者はどう動くか
ファミコンから続く、テレビの前にゲームに特化した疑似パソコンを人はゲーム機と呼ぶようになり、それが今もなお30年以上に渡って続いている。
音楽の媒体が、レコードからカセット、カセットからCD、そして遂に記録媒体から離れて人々はストリーミングする時代になった。
本や映画も軒並み、記録媒体がデータになって、オンラインで垂れ流されたり、売買するようになった。このように、現代ではあらゆる場所でスピード感が重視されている。場所や時間を選ばず、数秒でアクセスできるのは非常に便利な時代だ。
その流れがあるのならば、ゲームの向かっていく未来はこの2つが示している方向で間違いはないと思う。あとは時代やインフラ、そして消費者の行動がそこに追いつくかどうかにかかっている。時代を先取りしすぎている感覚はあるが、価格次第でぜんぜん変わってくるだろう。
ゲーム以外の娯楽が増えすぎている現在。今あるヘビーユーザー、ライトユーザーをいかに取り合うかが今後の焦点となるのは間違いない。場合によってはソニーや任天堂、マイクロソフトも次世代機を少し変化させてくるかもしれない。