2018年ベストモバイルゲームを受賞したFlorenceをやってみた感想
最近は寒いし、インフルエンザも流行っているし、外に出たくない
冬はインドアになりがちな人も多いのではないでしょうか?
Apple storeのUIは非常に巧妙で、前々からトップ画面で目にはしていたものの
購入には至りませんでした。しかし、あまりに評価が高いというのと、たまにはまったりとしたアドベンチャーをやってみるのも良いかなと思い購入
Appレビュー 評価 4.4/5.0
正直言って、スマホゲームというものに最近は恐れを感じている私ですが、今作でそれがさらに強固なものになった気がします。
ライフイズストレンジやPUBG、ドラゴンクエストシリーズにレイトン教授シリーズなどなど、PCやDSで展開されていたゲームが最適化されて買い切りアプリとなっているではありませんか!!
本作はそう言ったゲームとは一線を画す『スマホではなくては実現できなかったゲーム』です。もっと噛み砕いていうなら『芸術作品』や『絵本』という方が近い表現でしょう。
今作が良いと感じた点をまとめていきます。
- 文字という文字がほぼない
今作では最低限の文字しか表示されません。最初、あまりにも少なすぎて中国語と共用になっているのには流石に笑いましたが、あれはおそらく中国語圏の人の会話という解釈で落ち着きました。
恋愛という万国共通のシンプルなテーマを通すことで、主人公の可愛らしい表情変化やページ全体の色使いなどで、感情移入していくことが可能です。
- 色使いや表現方法が絵本のよう
幸せな時は色使いや絵の動きがとても軽快で、ページをめくるような感覚(それもスマホに最適化されためくり方)で非常に軽快です。
このことから感じたのは、現在ある電子書籍は紙にあったデータをそのままスマホに持ってきて、スマホでもほんと同じような操作で読み進めていくという、リノベーションであって最適化されたものではないと言えます。
例えばスマホは縦長だから縦スクロールで読んだり、コマがLINEスタンプのように飛び出たり、今作のように背景が動き回ったり… 紙媒体を主として売っている現代では厳しいかもしれませんが、いつかそんな時代が来るような気分にさせられました。
- 一つ一つの操作に意味がある
今作はノベルゲームではありません。タップするだけではなくて実際に簡単なパズルのようなものを組まされたり、メイドインワリオのような簡単な操作を少しずつやっていきます。
人によってはめんどくさいと思うかもしれないが、これら一つ一つにあとで効いてくるポイントがいくつもある。『なるほどこんな魅せ方があるのか!!』と思ってしまうことがたくさんあった。
それら一つ一つに意味があるも、ネタバレに繋がりやすいので本稿では具体例は挙げないでおくが、私は『吹き出しパズル』がすごく気に入っている。
- 程よい長さ
個人的にアドベンチャーゲームは長いものを求めてしまうが、今作はなんどもいうが新しい形の読み物だ。自分の場合、続きが気になって読み進めていたら一気に終わってしまった。でも、『今日は十分進めたし明日やろう』とか『止まらなくて気付いたら朝になってった』というゲームはスマホには向かないと思う。
短くリッチな体験ができるのが、最近のゲーム作りの主流だと思っている。自分も一気に終わってしまいおそらく1時間くらいだろうが、エンディングロールが流れた時に高い満足感と感動を覚えている。物語とテーマを伝えるのに、素晴らしい尺だったと思う。
マイナス0.6は何か
私はこの作品にお金を出したことに非常に満足しているが、如何せんスマホユーザーは課金はするが買い切りは手が伸びにくい。バリバリのゲームを求めている人はGTAやCytusを買ったほうが良いだろう。
ゲームカテゴリで売っているのは時代がこのゲームのジャンルに追いついていないからだと思う。さらにAppstoreのレビューや説明文だけではこのゲームの魅力は半分も伝わって来ないし、場合によっては損をする人も出てきてしまうかもしれない。ゲームカテにおいてあるという点で、評価も伸びている反面、分岐も無し、操作に個性が出にくいという意味で、ゲーム性は薄いので点数は下がっている。アプリ全体のボリュームに関しては文句はない。音楽も最高に好きだ。
今作に近い作品を直近で挙げるならライフイズストレンジだと思う。あの作品が好きな諸君は是非買ってみると良いだろう。